北海道地方会設立趣意

日本下肢救済・足病学会 常任理事
日本下肢救済・足病学会北海道地方会 理事長
時計台記念病院 循環器センター長
 佐藤 勝彦  近年本邦におきまして下肢領域における創傷や虚血性潰瘍などに対する関心が徐々に高まり、「立つ・歩く」を目標に、下肢を一つの「臓器」と考え、様々な分野からその病態を捉え、下肢切断を可能な限り回避することで最終的に下肢を救済していこうという、新しい医療分野が成長してまいりました。
 そのような気運を受け、私たちは平成18年11月に「札幌フットケア研究会(幹事長:時計台記念病院 創傷治療・形成外科センター長 本田耕一先生)」を設立し、年2回の研究発表会を通じてこの分野における知識・技術の普及と啓蒙に努めてまいりました。足病という疾患の性質上、この分野に関わる部門としては循環器科、血管外科、糖尿病内科、腎臓内科、形成外科、整形外科、皮膚科、放射線科、リハビリテーション科、更に再生医療など多岐にわたっておりますが、当然のことながらもう一つの柱として、看護師、糖尿病認定看護師、糖尿病療養指導士、血管診療技師、義肢装具士などコメディカルの方々にも多数参加していただきました。現在まで計8回の研究会を開催し、徐々にこの分野に対する関心も深まってきており、当初の目的は十分に果たせたのではないかと自負しております。
さらには、全国的にもこの分野に関する気運が高まり、あらゆる職種・業界が結集して共同で検討し、研究を行うと共に、下肢救済と足病の治療・ケアとそれらに関わる問題を積極的に取り上げる場として、平成21年5月に「日本下肢救済・足病学会(理事長:北海道大学名誉教授/褥創・創傷治療研究所長 大浦武彦先生)」が設立されました。これまで3回の年次学術集会が開催され、各分野より活発な研究発表および討論がなされました。会員数も徐々に増えてきておりますが、地方のレベルにおきましては未だに普及が足りないというのが現状であります。
 そこで、ここ北海道におきましては、既存の「札幌フットケア研究会」を発展的に閉会し、その組織を基盤としてあらたに「日本下肢救済・足病学会北海道地方会」として再スタートすることが、各々の幹事会および評議委員会で承認され、私が当地方会の初代理事長に就任いたしました。地方会を発足することにより、道内の医療従事者に対してこの分野における知識・技術の普及・啓蒙を促進し、さらに教育や研究の場を提供できるものと考えております。皆様におかれましては当地方会の設立意義を十分ご理解のうえ、今後の発展に是非ともご協力賜りますようお願い申し上げます。